巷でオートミールが流行している。
特集記事やレシピもよく見かけるし、スーパーで買える身近な食材になった。
オートミールは一食分が約30g。
白米(一食分約100g)と比べると糖質が抑えられ、血糖値も上がりにくい。

一食たった30g!?と思いきや、
水分でふやかすから、ものすごく膨れる~
そのうえ食物繊維が豊富で、鉄分やビタミンも含まれ、腹持ちが良い。
今では自分の生活に欠かせない食材になったが、オートミールという未知の穀物と打ち解けるまでには、なかなか時間がかかった。

オートミールとの出会い

夫がどこからか「オートミールが体に良いらしい」と情報を仕入れてきたのがきっかけで、その存在を知った。
早速オートミールを購入した夫は、牛乳をかけ、レンジでチンしてふやかして食べていた。
私だって、人の食事にケチをつけるなんて野暮なことはしたくない。
でも、この牛乳でふやかしたオートミール略して牛ールは、なかなか衝撃的なビジュアルであった。
水分を吸い、ねっちょり・もったりとしていて色はベージュ。
(食べ物の色をベージュってあんまり言わないと思うが、でもベージュなのだ)
見ただけで分かる、
「味、ほぼ無いだろうな」感。
食べている夫の表情で全てを察した私は、「ひと口ちょうだい」すらしなかった。
※牛ールの名誉のために言っておくと、蜂蜜をかけたり果物をトッピングすれば美味しく食べられるらしい

しかし夫は頑なに牛乳のみで食べ続けていた。とても辛そうに。
数ヶ月後、夫は牛ールを牛乳からアーモンドミルクに変え、「これなら食べられる!」と喜んでいた。
しかし、それも全然続かなかった。
アーモンドミルクの魔法は、シンデレラの魔法くらい短い。
結果、我が家のオートミールは台所で「すみっコぐらし」をすることとなる。
オートミール、どう食べる?

調理していない状態のオートミールは、どうしたって鳥のエサに見えてしまう。
美味しく食べられるようになった今でも、そう見える。
台所のすみっコに佇む「鳥のエサ似の穀物」を見るたび、

これをどう昇華させろと言うのか…

牛ール以外でいい食べ方はないものか…
と頭を抱えていた。
なにしろ夫は、約4.5㎏のオートミールを一気買いしていたのだ。
少しは食べたとはいえ、まだまだすごい量。
4.5㎏買った本人は、問題解決を完全に放棄。
活路を見いだす
そんなある日、オートミールをお粥やリゾットのようにしているレシピを発見。
牛ールのイメージに完全に囚われていたので、こんなに「いい感じの食事」っぽくなるなんて思いもよらなかった。
作り方も簡単そうなので、早速レシピ通りにリゾットを作ってみる。
すると、びっくり。

初めてのオートミール、結構美味しい!
この味で低糖質・栄養豊富なら、もはやこの世のリゾットは米である必要が無いのでは?とすら思った。
(リゾットのハードルが異常に低い女)
その後もレシピを参考に、ドリアだのお好み焼きだの色々試すようになり、自分のレシピもいくつか出来た。
オートミール自体に味がないので、色んなものに化けるしどれも美味しい。
完全に道が開けた。

すみっコからの脱出
私は、家で一人で食べる食事なんて、簡単なもので十分だと思っている。
パンやカップ麺・スパゲティ・チャーハン…
手軽なものは数あれど、これらは美味しさと引き換えに糖質も脂質も高い。
これらを頻繁に食べるのは避けたいし、どうしても食後に罪悪感を感じてしまう。
(でも本当に美味しい。大好き。)
しかしオートミールはこういった壁をクリア。
- 1食分の糖質が少なく、食べても罪悪感が少ない
- 低GIで食物繊維が豊富
- 少量で満腹になる
- 腹持ちが良い
- アレンジがきく
魅力に気付くのに時間がかかってしまったが、食べることが大好きな私にはとても都合の良い食材なのだ。
こうして、我が家ですみっコぐらしを強いられていたオートミールは、たちまち定番食へと躍り出た。
祝。
オートミールとの和解。
祝。
4.5kg、使い切り。
オートミールレシピいろいろ▼
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