
〜100万円かけた決断と、私が思ったこと〜
数年前、母が実家のお墓を「墓じまい」しました。
きっかけは、母の叔母(祖父の妹)からの提案でした。
その叔母の主導で進められた墓じまい。
最終的にかかった費用は、約100万円(と聞いています)。
金額の大きさに驚きつつも、母と叔母で折半することになったようです。
母は、「とにかく早く終わらせたかった」と言っていました。
そして「あんたら(私と弟)に、こんな面倒やお金の負担を残したくないんよ」とも言っていました。
たしかに、お墓は母の実家にあり、私たちが住んでいる場所からは遠方。
もう何年もお墓参りに行けていないのが現実でした。
私も母になった今、母の気持ちはすごく理解できます。
「自分の代で片付けておく」というのは、子どもへの気遣いだと思います。
ただ正直、叔母の進め方には少し疑問も残りました。
「ほんとうにこの金額が妥当だったのか?」
「叔母は信頼できたのか?」
母も、どこかスッキリしない表情をしていたのが印象に残っています。
この経験をきっかけに、私は「墓じまい」について調べてみることにしました。
墓じまいとは?
「墓じまい」とは、今あるお墓を撤去して、遺骨を別の場所に移したり、供養の方法を変えることを言います。
- お墓が遠方で、管理が難しくなったから
- お墓を管理する後継者がいない・継承を望まないから
- 永代供養・樹木葬・散骨など、お墓ではない形で供養したいから
母も「子どもたちに負担をかけたくない」と思ったからこそ、墓じまいという行動に移したのだと思います。
墓じまいにかかる費用はいくら?
私が調べた墓じまいの費用相場は、なんと20〜50万円ほどとのこと。
- 墓石の撤去:10〜30万円
- 遺骨の移転:5〜20万円
- 改葬許可の申請:数千円
- お寺への謝礼(離檀料):0〜数十万円(支払わない場合も有)
母の場合は、約100万円かかったと聞いています...。
この金額が高すぎたのか、それとも離檀料がかなり発生したのか。
母は叔母から説明を受けたと思いますが、母あまり理解していないようでした。
私も関わっていれば、情報を仕入れたりして対応できたのに...と悔やまれます。
母から聞いた内訳が曖昧だったのが、私にとってはモヤモヤの種でした。
ただ、母は「もう終わったことだから」とスッキリした様子。
母は調べたりすることや手続きを面倒に思う人なので、これでよかったと思っているようです。
墓じまいはどのようするのか?
墓じまいの流れは以下のようになっています。
- 新しい供養先を決める
永代供養・納骨堂・樹木葬・散骨 - 改葬許可の申請を出す
役所に必要書類を提出→許可を得る - 閉眼供養(魂抜き)をする
お寺で供養してもらう - 石材店に依頼して墓石を撤去→遺骨を移動
母の場合、叔母から説明を受けたものの、理解しないまま叔母に進めてもらってたように思います。
母と叔母の関係がどのようなものだったのかは分かりませんが、母も自分がしなくて良いのならと、「言われるがまま」になってしまっていたんですね。
面倒だからお金を払うだけ、は楽かもしれませんが、私は納得行かない方法でもあります。
この流れを今後しっかり頭に入れて、別(父方や義理家族)の墓じまいの対応をしていきたいと思っています。
この体験から私が思ったこと
母のこの行動には、本当に感謝しています。
この行動のおかげで私の負担が少し軽くなり、そして私も今後経験することなので、事前準備することができます。
ただ、母のように何も調べずに人任せで進めてしまうと、あとから疑問やモヤモヤが残ります。
後悔しないためにも、以下のことを大切にしたいと思いました:
- 親族でしっかり話し合う
- お寺との関係性や慣習をきちんと確認する
- 業者に頼む場合は複数業者から見積りを取る
- 必要なら専門家に相談する(行政書士や業者など)
まだまだ残るお墓問題
「墓じまい」は、処分ではなく、先祖への想いの整理だと思っています。
そして、将来の自分や子どものための準備でもあると思います。
お墓に関しては、父の方もまだ問題が残っています。
父は「お墓を残したい」と言っています。
ただ、父の弟妹は子どもたちに負担を残さないためにも墓じまいするべきと言っていたり...。
この問題はまだ続いており、私もこの先の不安の1つです。
今回母のことがあったからこそ、私自身も自分の終活や自分たちが骨になった後の行方についても、少しずつ考えるきっかけにもなりました。
このブログでは、そんな日々の気づきを記録していきます。
誰かの参考になれば、うれしいです。